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食中毒について

食中毒は「食品に起因する胃腸炎・神経障害などの中毒症の総称」とされており、多くは、急性の胃腸障害(嘔吐、腹痛、下痢などの症状)をおこします。食中毒には、細菌性・ウイルス性(ノロウイルス等)・動物性自然毒(フグ、二枚貝等)・植物性自然毒(毒きのこ等)・化学物質・寄生虫などがあります。
夏季は、高温多湿により食品が腐敗しやすいので、取り扱いに注意している方も多いのではないのでしょうか。しかし、食中毒は、食品の腐敗とは異なり、色、外観、臭い、味等に変化が起こらないのです。だから、食中毒菌に汚染されている事に気づかずに食べてしまうのです。そこが、食中毒の恐ろしいところです。
今回は、夏季に多い細菌性食中毒に重点をおいて紹介します。特に今年はコロナウイルスの影響でテイクアウトが推奨されていますので、テイクアウトの注意点と家庭で起こりやすい食中毒についても触れていきます。

食中毒表




















上記から、食品の取り扱いに注意すれば防げることが多いことが分かりますね。
では、家庭での食品の取り扱いや調理等の注意点を具体的にまとめました。
Ⅰ.『家庭での調理時』に注意すること
① 新鮮な食材を選ぶ。
② 調理前に手洗いをする。
③ 食品は、流水で良く洗う。
④ 加熱は中心部まで十分にする。(中心部の温度が75度以上で1分間以上は加熱する 
*ノロウイルス対策の場合は、85度以上で1分間以上加熱する)
⑤ 盛り付けは、清潔な器具で行う。(生物を掴んだ箸等は使用しない)
⑥ 一度に大量に作らない。
⑦ 煮込み料理は、鍋底からよくかき混ぜる。(ウェルシュ菌対策)
⑧ 出来上がった物は出来るだけ早く食べる。
⑨ 布巾はこまめに洗剤で洗い、通気性の良い場所で乾かす。

今年5月に最多の食中毒は、家庭でのアニサキスの食中毒だったので、表に加えました。
※ 寄生虫アニサキスへの対応
・ 刺身など生物は、新鮮な物を選ぶ。
・ 目視で確認して、白っぽい糸状のアニサキスがいたら除去する。
・ 魚を丸ごと1匹で購入した際は、速やかに内臓を取り除く
(内臓に多く寄生しているが、魚が死ぬと内臓から筋肉に移動してくる)
・ 冷凍の魚介類を使用する

特に刺身など生で食べる場合にアニサキスによる食中毒が多く発生しています。アニサキスは目視で白っぽい糸状の姿が確認できることがあります。調理する時に表面や切った面をよく確認しましょう。また、食べる前にも確認しましょう。
アニサキスは、一般的な料理で使う食酢での処理、塩漬け、醤油やわさびを付けても死滅しません。冷凍によって、アニサキスを死滅することができるので、スーパーで「冷凍 生食用」と書かれた刺身などは安心して食べられます。

Ⅱ.テイクアウトの時に注意したいこと
① 鮮魚介類など生物は傷みが早いので注意が必要。特に、温かいご飯の上にのっている海鮮丼等は、温かいご飯で生物が温かくなり温度管理が難しい。
② カレーや、ラーメン、とろみのついた炒め物(麻婆豆腐、あんかけ焼きそば)は水分が多く痛みが早いため、セパレートタイプの器や、痛みにくい工夫がされている物を選ぶ。または、浅い容器の物や小分けにして傷みにくい工夫をしている物を選ぶ。
③ 注文を受けてから調理する店を選ぶ。
(調理してから、食べるまでの時間が短い物を選ぶ)
④ 食品の中心部まで十分に加熱してある物を選ぶ。(半熟卵やレアな肉は避ける)
⑤ 保冷剤、クーラーボックス、冷蔵庫、温蔵庫などを活用して温度管理の出来ている店を選ぶ。(保冷バッグを準備しておくのも良い)
⑥ 購入した物は出来るだけ早く食べる。

食中毒予防の3原則
食中毒菌を「付けない、増やさない、やっつける」

食中毒

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